飯野溝のサイホンと源流

 飯野溝の下流から上流へ写真を撮りながら遡ってみました。
きっかけはBBSに投稿して頂いた質問からで、地元に居ながらこの歳?になるまで飯野溝の事など考える事や、聞く事もあまりありませんでした。ただ西小林にあるのに飯野溝と呼ばれる事に不思議さは感じていました。上面だけの知識で知ったかぶりの回答をした事に付いて恥ずかしさや申し訳なさがあり、何とか自分の目で確かめなければと思い時間が空いた日に三回ほど夕方薄暗くなってから探検?してきました。
結果。飯野溝(池島川)と石氷川(大淀川)は自然的には繋がっておらず、「人」文字のように自然に川が流れて分流してはいません。飯野溝という人工的な水路が建設され、その水量のオーバーフローの時、そして人為的に放流された時に、飯野溝の水が石氷川に流れ込みます。また、田畑に取水された水も石氷川に流れて行くようです。
 飯野溝と石氷川は交差しています。私は隧道が通っているのかと思っていましたが、実際はコンクリートの土管でした。
石氷川の両岸に四角いコンクリートサイロのようなものが作られ、その下から川底をコンクリートの土管が繋がっていました。上流から沈み込み下流の方で湧き上がってきます。全くサイホンそのものです。
 コンクリートや土管で作られていますので、そんなに古い時代に造られたものでは無い事は確かです。ご近所の萩原さんの話によると、水利権は昔、西小林の町長?が売却したとの事。建設に付いては資料が全く無いとの事でした。どれくらい昔の事なのか、戦前なのか戦後なのかも解りません。私ももう少し探りたいと思っていますが、詳しい情報をお持ちの方は、メールまたは掲示板にて御教示下されば幸いです。

以下、下流から上流へ遡りながらの写真

池島川支流。西小林榧の木、吉都線沿い。 吉都線をくぐり橋谷三本松権現川源流へ
左が池島川上流橋谷・三本松方面。右が飯野溝 ここから飯野溝。上流の水源地まで遡る。
三方張りの溝が続く。中央当たりに吉都線の上に掛かる一重原橋 一重原橋の少し南をくぐり抜ける飯野溝。
西小林地区体育館の入り口を横切る。 地区体育館の横を真っ直ぐ流れる飯野溝。
飯野溝とひなもり岳。杉の木の間に西小林の願正寺。 飯野溝が山麓線(県道53号)をくぐって願正寺の西側を流れる。
願正寺西側から隧道。奥が上流。 サイホンから湧き上がってきて再び水路を流れる。奥、隧道へ
サイホンの溝下流側。水が湧き上がってくる。 石氷側の川底を横断する飯野溝の土管
サイホンの上流側。四角いサイロのような構造で底から土管に繋がり溝下に流れていく。 サイロのような構造物の中。粗大物が入らないように大きな柵がしてある。水が沈み込んでいく。子ども達には危険!。
向こうから手前に流れてサイホンに入る 飯野溝から水を田畑に取水する施設
飯野溝から取水する取水口。浮遊物が引っかかっている 取水口から田畑への水路を流れ、それから石氷川へ流れ込む。確かに飯野溝の水が石氷川に人為的ですが流れ込んでいます。
逆に考えますと、本来、石氷川(大淀川)へ流れるはずの水が、飯野溝により川内川支流池島川へ流れ込んでいます。
大出水の田圃の間を流れる 水源地付近
奥が水源地。田圃もムタ田で沼地のようになっている。 山間の奥が水源地。こちらに流れてくる。さすがに濁りが無く澄んでいた。この先、しみ出てくるのか、わき出てくるのかは不明。またいつか・・・・・。